■OLYMPUS BH-2(BHS)の分解掃除・概説■
カビ・汚れなどはこの手順で清掃できます
破損すると部品入手が難しいので注意して下さい
内容は自分用顕微鏡の分解掃除で
分解掃除として作業を受けてる内容とは異なります
BH-2には
BH-2(BHS),BH-2(BHT)の2機種あり、ここではBH-2(BHS)を対象にします
BHS,BHTの違いは
BH-2(BHS):12V100W型、重い中間鏡筒等が設置でき架台が大きい
BH-2(BHT):6V20W型、個人用、架台も小さく軽い
個人用でも光量が必要な場合BH-2(BHS)を選択します
3眼鏡筒がBH-2(BHS) 2眼鏡筒がBH-2(BHT)
説明書はBHTの英文になります
生物顕微鏡 BH-2(BHT) 使用説明書[英文]
■BH-2(BHS)の分解掃除■
分解掃除に必要な工具です
これ以外にグリスが必要です
アルコールは100%エタノールをスプレーに入れ使用します
レンズ以外は75%(水以外の不純物を含まない事)程度のエタノールでOKです
中古掃除なしの品が届きました
写真ではわかりませんが、手あかで全体に汚れています
この顕微鏡は研究所・医大クラスで使用されています
大型の顕微鏡です(重たいので移動には不向き)
趣味程度なら、BH-2(BHT)か,CH-2の方が軽くて移動が楽です
今回カメラを取り付けるためBH-2(BHS)を選択しました
レンズは標準より高性能なSPlanでした
2x,4x,10x,20x,40xの5本です(4xは撮影する時わすれました)
60x,100xは血液等極端に小さなものを見る方は必要になります
光源ランプハウスの止めネジを外します
汚れがひどく
アルコールでは汚れが落ちません、中もゴミの山なので
本当は良くないのですが(自分の顕微鏡なので)
中性洗剤で水洗いしました
かなり汚れがおちました
ハロゲンの電極です
綿棒とアルコールで掃除します
光源用フイルターと電極は
手前に引くと抜けます
汚れがひどいので完全分解し掃除しました
重要な部分では無いので、簡単な掃除でOKです
逆順に組み立てます
後ろの隙間からゴミが見えてます
後ろパネルを外します
ギアーBOXが出てきます
粗動・微動の調子が悪い
ステージが自然に下がる時に調整しますが
素人が触る所では有りません
調子が悪い時は修理店に依頼して下さい
この顕微鏡は粗動・微動・ステージに問題が無く
グリスのみ少し入れました
粗動・微動を掃除します
粗動は綿棒で掃除し、端はつまようじ(又は歯ブラシ)で掃除します
微動のキャップは外して、水洗いします
対物レンズを外し
必ず100%アルコールで綿棒で掃除します
拡大鏡がほしい時は、接眼レンズを逆向きにすると拡大鏡になります
性能に影響する重要部品です丁寧に掃除します
レンズの中のゴミ・カビは取れません、別のレンズと交換です
ステージを外します
プレパラート移動金具を外します
ステージとプレパラート固定金具を掃除します
細かい所はつまようじを使用します
ステージが縦横移動が緩いプレパラートの位置がずれます
固めでちょうど良いです
プレパラート固定移動金具の下にプレパラート
が入る場合、ペンチで少しまげます
3本のピンを緩め、コンデンサを外します
コンデンサーを掃除します
重要な部分では無いので、簡単な掃除でOKです
3眼鏡筒を外します
中・外を掃除します
中のプリズムにカビが出る時が有ります
3眼鏡筒裏のボルトを外すと掃除出来ますが
戻す時金具に接着剤が付いていて、正しい位置に戻せなくなります
CH[CHBS]の分解でカビ除去をしましたのでそちらを参考にして下さい
安易に分解しないほうが無難です
3眼鏡筒の下の青フィルターを掃除します
対物・接眼の中間ですので
100%アルコールで丁寧に掃除します
接眼レンズを掃除します
手あかのつく部分はつまようじか、歯ブラシで掃除します
キャップは外れますので、外して掃除します
性能に影響する重要部品です丁寧に掃除します
レンズの中のゴミ・カビは取れません、別のレンズと交換です
リボルバーをはずし、掃除します
コンデンサ下のフイルターを除去し、
簡単に掃除します
本体を掃除機とアルコールぶきで掃除します
細かい所は綿棒とつまようじで掃除します
裏面も掃除します
六角レンチで底3か所を外します
かなり固いので、六角レンチを奥まで差し込み回します
写真のレンチよりトルクの出るタイプの方が良いと思います
内部が出ました
内部はホコリの山です
絞りを解放状態にし、絞りを外します
必ず解放状態にして下さい
コンデンサー下の絞りと連動してる為、
解放状態で外さないと
戻す時ギアのかみ位置が分からなくなります
絞りのとなりに有るミラーを掃除します
ここに埃がつもり、光量が激減してました
本体の分解はこのミラー掃除が主な目的です
(重要)
私は写真の様にアルコール+綿棒で掃除しましたが(自分の顕微鏡なので)
ミラーの清掃は、洗浄を薦めます
できれば外して水道水で汚れを流し、ガラスクリーナーをまんべんなくかけ、
柔らかい刷毛か、無い場合はティッシュペーパーを2〜3枚手で持ち、
拭くところは持たないで、濡れたままミラー上を滑らせまた水洗いします
このミラーは表面にアルミ蒸着させていますので、極めて傷付きやすく、
最後に水分を取る時も、ティッシュペーパーをだらりと持ち、拭いてください
決して指の面にティッシュを持ち、拭かないようにしてください
こうすると、見違えるほどきれいになります!
ミラーが外せない場合は、ミラーが下に向くようにしてガラスクリーナーをかけ、
霧吹きで水を流し、同様に拭き取ります
本体の届きにくい所もすべて掃除します
調光回路です
この部分に不具合がある場合、古い回路なので
修理をあきらめ、当店の光源LED化で復活させます
顕微鏡光源LED化
不具合が有ってもどの部品も入手困難で
素人が手を出す所ではありません
修理店に相談して下さい
この顕微鏡は調光機能に問題なく掃除のみしました
LEDパネルのネジ4本を外します
ヒートシンクのネジ3本を外します
両方の基板を少し斜めに上げ
ゴミを丁寧に掃除します
掃除完了・回路を元に戻します
自信の無い方は回路を外さないで
手が届く範囲だけ掃除するのでOKです
性能に関係ありません
分解の逆順で組み立て完了です
プレパラートを取り付け、全体の調整を行います
内部を掃除したので光量が5倍ぐらいになりました
絞りのとなりに有るミラーの汚れが光量を相当下げてた様です
■BH-2(BHS)詳細分解図■
詳細分解図「FIG-1」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-2」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-3」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-4」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-5」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-6」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-7」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-8」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-9」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-10」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-11」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-12」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-13」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-14」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-15」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-16」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-17」(図をクリックすると拡大図を表示します)
詳細分解図「FIG-18」(図をクリックすると拡大図を表示します)
簡単に書きましたが
この顕微鏡の清掃は時間がかかります
もしトライする方は相応の覚悟でお願いします
以上
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